この車について
1991年のジュネーブモーターショーで発表された。

ボディキットはカーボンケブラー製。
tb/tsはフルコンプリートカーがあるが、スパイダーにはフルコンプリートの設定はなかった。
右ハンドルのフルコンプリートカーも4台製作された。
日本には1991年に348tbをベースにロッソ・コルサでペイントされたF48が1台正規輸入された。
メカニカル
フルコンプリートカーの発表より1年先の1990年に600馬力を発揮するF48 KS 600 Turbo Motoronikキットは発表された。

F119Dエンジンは2基のギャレット製T3 ターボで武装され、ターボを搭載したことによる高過給対策として剛性の高い鍛造ピストン、純正品よりも薄いガスケットを採用し圧縮比は10.4 : 1から9.0 : 1に下げられた。そして、このローコンプレッション化は高過給対策以外にも低速での扱いやすさにも貢献した。
ターボは最大ブースト圧1.2barに設定され、2,000rpmから作動を始める。最大ブースト時に600馬力を発揮する。
ターボの上に空冷式インタークーラーが配置され、インタークーラーは高過給に耐えられるように設計された。
トランスミッションはハイギアのものに変更され、レーシングクラッチが備わった。
足回りはF48用に設計・開発されたコイルスプリング、ショックアブソーバーが採用され、オリジナルの348より40mmローダウンされ、サスペンションも硬めに設定された。
また、他のケーニッヒ・フェラーリと同様にブレーキもAPレーシング製ブレーキキットでアップグレードされている。
デザイン
全体的にコンペティション エボリューションを小型化したようなデザインとF40を意識したデザインが混ざり合っている。

ケーニッヒ・テスタロッサシリーズと同様にサイドストレーキは外され、よりサイドエアインテークからインタークーラーに大量の空気が取り入れられるようになっている。
フロントバンパーはコンペティションエボリューションのバンパーを小型化したようなデザインになっていて、左右に設けられたエアインテークはブレーキを冷却し、中央のエアインテークはオイルクーラーを冷却している。

コンペティションエボリューションまでは小型だったドアミラーは大型化され、より機能的になった。

リアデザインはF40をオマージュしたデザインとなり、F40風のスポイラー、プレキシガラスでできたエンジンフードなどがある。丸形のテールランプは328用のものが流用された。
600馬力を正確に路面に伝えるためにタイヤはサイズアップされ、それに伴いワイドボディ化され、全幅は1,984mmから2,000mmへとワイドになった。これによりF40よりも30mmワイドになっている。タイヤはブリヂストン ポテンザ RE71がOZ製5本ボルトスリーピースアルミホイール(Pegaso)に装着された。 フロント245/40 ZR17 リア335/35 ZR17でフロントホイールサイズが8.5J×17、リアホイールサイズが13J×17となった。
ホイールは他のモデルと同様にゴールドとシルバーが選択でき、ボディカラーと同色にもできた。
インテリア
インテリアは顧客の好みの色、ステッチにすることができた。また、コンペティションエボリューションなどとは違いフルコンプリートカーでも内装が変更されていないものもある。
センターコンソールの中央にブーストメーターが配置された。

ステアリングはMOMO製の小径ステアリングが選択できた。
スペック
| エンジン | Tipo F119D 3.4L(3,405cc) 90°V8 DOHC 32バルブ ツインターボ |
| 最大出力 | 600PS(7,200rpm)/500Nm(4,750rpm) |
| トランスミッション | 6速MT |
| 駆動方式 | MR |
| 最高速度 | 310km/h |
| 0-100km/h | 4.4秒 |
| 生産期間 | 1991年~1994年 |
| 生産台数 | 9台 |
| ベース車両 | 348 tb・ts |
| 後継 | F55 |
個人的見解
ケーニッヒスペシャルの中でコンペティションから始まったF40にインスピレーションを得たデザインの車の中でも最もF40を意識してデザインされた車だった。
現存している車が多く、コンペティション・エボリューションで得た知見により、より安定したエンジンチューン、エンジンマネジメントが実現できていたのではないかと思う。
現在手に入るフルコンプリートカーの中でも比較的安価で手に入れることができる可能性が高い車でもある。

